青森県上北郡七戸町字町7-2
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ブログ

2019/02/18
 先日のみたままつりにはたくさんのご家族がお集まり頂き、本当にありがとうございます。事前準備や当日の運営には、保護者の会、おやじの会の皆様からのご協力もあり無事終えることができました。そして、ご先祖様をご供養するおつとめでも、多くの方が手を合わせて一緒に拝んで下さったことで、より意義深いみたままつりになったと思います。
  ところで、今回のおつとめの締めくくりに、私が「同称十念(どうしようじゅうねん)」と称えると、園児、職員みんなで「南無阿弥陀仏~」とお念仏を称え始めたので、驚かれた方がいらっしゃったかも知れません。もともと「南無(なむ)」とは昔のインドの言葉「ナマス」が変化したもので、「お辞儀する」という様子を表していました。お辞儀する行為は相手を敬っているからであり、そこから「帰依する、お任せする」という意味になりました。つまり、「南無」には謙虚な想いが込められています。情報や物に溢れ、目に見えるものしか認められない、自分さえ良ければよいという物騒な世の中になりつつある今こそ、のの様のような目に見えない存在に対しても謙虚で、今の自分があるのはご先祖様からずっと繋がってきた命があるからからだと感謝の思いをもつ機会を大切にしたく、手を合わせる機会と共にお念仏を称えています。どうぞご理解頂けたらと思います。
  9月の徳目は「報恩感謝(ほうおんかんしゃ)」「あらゆることをありがたく感じよう」ということです。行事の後におやじの会の皆様と一献を傾けながら、互いに労い合える機会を設けて頂けること、そして特に、快く親睦会に送り出して下さるご家庭の皆様に感謝申し上げます。(2017.9)

2019/02/13
 日本ベビーサイン協会の講習を園内研修として受講し、青森県初のベビーサイン導入園に認定されています。
   ベビーサインとは、まだ言葉を上手く話せない赤ちゃんと手話やジェスチャーを使ってコミュニケーションを図る育児法です。昔ながらの身振りをまじえた育児法よりサインの数が圧倒的に多く、また一定のルールに則ったサインのため、従来なら伝わらなかった想いを互いに伝え合う事ができ、赤ちゃん同士がコミュニケーションを図ることも可能となります。そして、ベビーサインにより赤ちゃんの想いをできるだけ正確に受けとめてあげることで、赤ちゃんの自己肯定感を高めたり、赤ちゃんの健康や安全に適切な対応がとれたりするようにもなります。また、乳児期を過ぎた幼児、少年期の話し言葉に関する能力にも好影響を与えるという研究結果も出ています。
  ベビーサインを導入して私が良かったと思うことは、2歳以上児の子達も、見よう見まねでベビーサインを使い赤ちゃんとコミュニケーションをとろうとしている姿でした。今は、ベビーサインを使うこと自体が楽しくて行っているようですが、それが結果的には乳児の健やかな成長に繋がっていくと思うと、本当に微笑ましい気持ちになります。
  8月の徳目は「自利利他(じりりた)」「出来ることはすすんでしよう」です。自分の為が結果的に相手の為になる方法は「周りと繋がりたい」と願い行動することなのかもしれません。周りを大切にしたいと思うからこそ、他人のことを深く考えられるようになるのではないでしょうか。
  何か、ベビーサインを取り入れた明照の手前味噌的な文章になってしまいましたが、自園の為はきっとみんなの為にもなるはずですよね。(2017.8)

2019/02/12
 テレビ朝日に友寄隆英というプロデューサーがおり、深夜のバラエティー番組で世界の部族を取材する様子が放送さています。友寄さんは、原住民が入れ墨の原料としてつかう果実を、美容に良いと教えられ体中に塗って全身真っ黒になったり、現地の人でも生で食べない魚を生で食べたりと破天荒な行動が話題となっていますが、私は友寄さんの取材姿勢に考えさせられることがありました。
  友寄さんは好戦的な部族、友好的な部族、そのどの部族にも敬意を払って取材しています。そして、時代の急激な変化の中で懸命に生き抜こうとしている姿に、「皆が幸せになれる方法はないものか」と思いを巡らして、それでも「変化の真っ直中を取材させてもらながら、記録することしかできない」と謙虚な姿勢で撮影に臨んでいます。また、タレントが無人島生活を送ったり、同じ物を食べ続けてたりするバラエティー番組を制作する際にも、まずは自分自身が試してみて、本当にタレントさんが実践しても大丈夫なのかと検証するそうです。現地の方がすぐ受け入れてくれたり、タレントさんからまた一緒に仕事をしたいと思われたりする魅力が友寄さんにはあるそうです。それは、まず相手のことを考える姿勢があるからこそなのだと感じます。
  7月の徳目は「布施奉仕(ふせほうし)」「誰にでも親切にしよう」ということです。人に優しくするためには、相手のことを想うことがはじめの一歩であると思います。そして、その姿勢が回り回って結果的に自分の為にも繋がっていくのではないでしょうか。
  本当は、いち早く今話題のあの漢字ドリルについて触れたかったのですが、様々な意味で扱いが難しそうだと「想い」、もう少し様子をみます。(2017.7)

2019/02/07
  「子どもの頃に寺院や神社が近所にある地域で育った人は、そうでない人に比べて幸せを感じているとの調査結果を、大竹文雄大阪大教授らの研究チームがまとめた。」という産経新聞の記事がヤフーニュースに載っていました。大竹教授は「神仏や他人に見られている感覚を持つことで正直になり、人間関係が良好になるから幸福度が高まるのではないか」と推測しているそうです。「自分の幸せ」とは何かを考えた時、「○○があれば」「△△ができれば」など自分の願いが満たされた時のことを考えがちです。しかし、この研究結果からは「自分を正して周りと関わる事こそが幸せを感じられる」という事が示唆された調査結果と言えるのではないでしょうか。
  6月の徳目は「生命尊重(せいめいそんちょう)」「命を大切にしよう」ということです。命を大切にするということは命を「生かす」こと、文字通り「生き生き」と生活することだと思います。そして、生き生きと生活するためには自分を大事にすることです。その「大事にする」というのは何も自分に優しくすることだけではありません。自分に厳しくし、甘やかさないこともまた必要なことなのだと思います。適度に欲を抑え、他人の心を「推し量る」ことで人間関係も良くなり、それが周りと周りの命を大事にすることにも繋がるのではないでしょうか。互いを大事にするからこそ幸福度が高まるのだと思います。お寺の保育園として、仏教保育を通し、子どもたちが自分を律しつつ周りと関わり生き生きと輝けるよう、今後も向き合いたいと思います。
  最近世間を賑わせた「他人の心を推し量る」という意味の「忖度(そんたく)」。マイナスイメージが付いてしまいましたが、今回の「推し量る」は純粋な意味で用いているという私の思いを忖度して頂けたら幸いです。(2017.6)

2019/01/23
 日本体育大学の「集団行動」をご覧になったことはあるでしょうか。一糸乱れぬ行進で曲線や後進など複雑で速度の異なる動作により、滑らかで美しい動きを表現する様子は、単純な整列歩行を一つの芸術へと高めている点で国内外から称賛の声が挙がっています。この集団行動を指導した清原伸彦氏は以下のように述べているそうです。
【児童・生徒たちの学校生活(行事など)において、一人一人が身勝手で仲間に迷惑をかけたりすることが事故につながる要因ではないかと考えます。その原因は、集団での基本のあり方と理解の意識、安全教育の欠如ではとも考えています。社会の風潮として『自分さえよければいい』という考え方を持った人達が目立つ今日、(中略)安全な生活は『人に作ってもらう』のではなく『自らが意識し行動する』事にあると思います。私たち老若男女問わず、生きる・生活する基本として『心が触れ合える』『助け合える』環境をこの集団行動を通して少しでも身近なものに感じて頂ければと思っています。】
 5月の徳目は「持戒和合(じかいわごう)」です。「きまりを守り、集団生活を楽しもう」ということです。そもそも「集団行動」とは「集団が目的を達成するためにまとまって行う行動」を意味します。目指すものがあるからこそみんなで協力し合うための約束事を決めて取り組もうとする、そんな姿勢こそが素晴らしいものを生み出すのだと思います。子どもたちにも、ただ明照保育園のお約束を守らせるのではなく、なぜ必要なのかを考えさせながらみんなで「楽しい保育園にする」という一つの目標に向かえるよう伝えていきたいと思います。
 たまにはオチのない文章もアリという「マイルール」に作り替えようと目論んでいます。(2017.5)

2019/01/21
 29年度は本日からですが、2017年はもう3ヶ月経ちました。この3ヶ月で「ブルゾンちえみ」という女性芸人さんが私の脳裏に焼き付いています。彼女は海外セレブをテーマにしたドラマや映画が大好きで、何度も何度も見て聞いたそうです。そして、それらに近づこうと真似ることで、「キャリアウーマン」のネタに代表されるあの絶妙な言葉選びや雰囲気を生み出しています。「学ぶ(まなぶ)」は「真似ぶ(まねぶ)」と同じ語源であると言われ、真似ることが本物になる第一歩だとされています。そして、真似るためには相手をよく見聞きすることが大切ですが、相手への敬意をもっているからこそ深く見聞きすることができるのだと思います。
 4月の徳目(より良く生きるための基本となるもの)は「合掌聞法(がっしょうもんぽう)」「敬う心をもって人の話を聞こう」という意味です。成長にとって必要なことは、謙虚な気持ちで相手の話に耳を傾けることだと思います。自分たちの可能性をどんどん引き出すために合掌聞法の姿を子どもたちが身につけられるよう、そして私たち大人も子どもたちにとって敬うべき、話を聞きたくなる対象となれるよう、心がけていきたいものです。
 息子達によく「話を聞きなさい」と言ってしまう私…私自身の精進がまだまだ足りませんね。(2017.4)

傾聴

2018/12/19
 ここ近年、コミュニケーションの技術として「コーチング」という方法が注目を集めています。コーチングと聞くと、スポーツの分野などにおいて監督が選手を教え導く、すなわちティーチングをイメージされるかもしれません。しかし、「答えを与える」ティーチングに対しコーチングとは「自ら答えを作り出すサポートをする」という方法です。その基本となるのが「聞く」ということです。そしてこの「聞く力」は相手の力を引き出させるだけにとどまらず、自分自身の成長にも繋げられるのではないかと感じています。「話す力」の重要性が説かれている昨今、「聞く力」にも注目していきたいものです。
 4月の徳目(より良く生きるための基本となるもの)は「合掌(がつしよう)聞法(もんぽう)」「敬う心を持って人の話を聞こう」という意味です。 園長に就任してから、園児の前で話をする際には本園の保育目標である「明るく」「正しく」「仲良く」を伝えてきました。話す機会は月に1、2度くらいのものなので、それほど多いわけではありません。それでも子どもたちは、2、3度目にはその3つのお約束を覚え、「お約束は何?」と尋ねると声をそろえて答えることができ、子どもたちの聞く力に驚かされます。きっと素直な心で聴いているから覚えも早いのではないでしょうか。頭の中で話の流れを予測してしまうことで、正確に話を聞いていないことが時々ある私は、子どもたちの無垢な姿に、嬉しい半面、自分自身に対する恥ずかしさを感じてしまいます。聞く力があるということは、それだけ心が育っている、もしくは素直な証拠なのだと思います。
 コーチングの理論を踏まえて考えると、私の方が子どもたちに引き伸ばしてもらっているのかもしれません。(2017.4)

成長

2018/12/04
 「1UP」という保険のCMが放映されています。吉田羊さん演じる、本人に合った保険を提案するライフデザイナーによって紹介された保険「1UP」に加入した人たちが、人生においても少しずつ前向きで積極的になっていく姿をコミカルに描いた内容です。瑛太さんと菅田将暉さんも主人公として出演していました。私は非常に興味深く見ており、様々なパターンがあるのですが、私のお気に入りは、強面役で出演するお笑いコンビサンドウィッチマンの伊達さんが、銭湯のお風呂が熱くてどうしても入れず戸惑っている横から、1UPに加入した上野一役の菅田さんが顔色一つ変えず入浴する内容です。
  そのCMに、竹原ピストルという歌手の「よー、そこの若いの」という楽曲が流れています。その中に「よー、そこの若いの こんな自分のままじゃ いけないって 頭を抱えてる そんな自分のままで行けよ」という歌詞があります。「『このままの自分』ではダメだと悩む『そのままの自分』が良い」と、一見矛盾した文に見受けられます。しかし、「現状に満足せずもっと上を目指そう」とか「自分はできると偉ぶるのではなく、謙虚な気持ちをもちなさい」ということを伝えているのではないかと感じます。そう考えると非常に面白い文に見えてきます。向上心と謙虚さを持ち合わせることが、きっと人生における1UPの秘訣なのだと思います。
  さて、3月の徳目は「智慧希望(ちえきぼう)」「希望をもち、楽しく暮らそう」という意味です。「希望をもつ」ということは「成長した自分を思い描く事」、「楽しく暮らす」ためには「自分本位にならずに周りを思いやる事」が必要だと思います。子ども達が一人の人間としても1UPできるよう、今後も保育に向き合っていきたいと思います。
  今まで親にテレビゲームを買ってもらえず、先日初めてサンタさんからプレゼントされた息子達が「1UP(ワンナップ)した!」「1UPした!」と、休日の僅かなゲーム時間で、かなり成長しているようです。(2017.3)

足元

2018/12/03
 お笑いコンビキングコングの西野亮廣さんが作った絵本「えんとつ町のプペル」をご存じでしょうか?物語の舞台はえんとつ町という煙突だらけの町。町は崖に囲まれ煙突から出る煙に覆われ、住む人は青い空や輝く星を知らず、見上げることもしません。そんな町に突如現れたゴミ人間プペルと、町に住む子どもルビッチが友だちになります。そして、ルビッチの既に亡くなった父親が言った「煙の上には星がある」という言葉を信じ、周りは誰も信じてくれなくとも、最後には二人で星を見ることができる、というお話です。作者は、人が大人になる過程で皆が折り合いをつけて捨てた夢や希望を、捨てたという観点から「ゴミ」となぞらえ、まだ夢を持ち続けているという意味で、主人公をゴミ人間にしたそうです。元々は書籍として販売していましたが、先日ネット上に無料公開し、再度話題となりました。ご興味のある方は一度ご覧になってみて下さい。
  この本を読み、足元にあるもの、そして目の前にあるものを大事にするからこそ上を目指せる、思いが届くのではないかと感じました。ただやみくもに先を見るのではなく、足元を見ることの大切さを改めて考えました。
  さて、2月の徳目は「禅定静寂(ぜんじょうせいじゃく)」、「よく考え、落ち着いた暮らしをしよう」です。進級・進学まで2ヶ月程度となりました。次のステージをイメージし、期待に胸をふくらませることは当然のことであり、とても大切なことでもあります。その一方で今の生活をもう一度振り返ることも同じくらい大事なことであると感じます。それが仏教保育で「禅定静寂」を2月の徳目とした理由であると私は考えます。しっかり足元を固めた上で次のものに目を向けられるよう、支援していきたいと思います。
  写真撮影の際、足が隠れる位置で背伸びをして、少しでも背が高いように写ろうと、足元がふらつく私です。(2017.2)

布施

2018/12/01
 妻夫木聡さんが出演していたグリコの「笑顔トリビア」というCMで、「笑うと脳が活性化される」「子供は1日に平均で約400回笑うが、大人になると笑う回数は15回に減る」など笑顔に関する雑学などが紹介されています。その中で「幸せだから笑うのではなく、笑うから幸せになれる」という言葉が非常に印象に残りました。実際、笑いの効果は脳の活性化以外にも「血糖値を下げる」「ストレスホルモンを減少させ免疫細胞を強化する」など、科学的に心にも体にも良いものであることが証明されています。そして、笑いが伝染することも「身体的同調」という影響により起こる現象であり、周囲のムードを良くすることもできます。自ら行動を起こすことで心身の健康はもちろん、周りへも良い影響を与え、それが再び自分自身にも回し向けられるから「笑うから幸せになれる」のだと思います。
  さて、1月の徳目は「和顔愛語(わげんあいご)」、「柔らかい顔で、優しい言葉を」です。実はこの「和顔愛語」は相手の利益になるものを与える仏道修行「布施行」の1つです。どんなに嫌なことがあってもぐっと堪え、いつも笑顔で優しい言葉を遣うことは非常に難しいことであり、だからこそ修行なのだと思います。ただし、この修行は与えた施しが自分にも巡り巡ってくることもまた多くあります。見返りを求めるのは本来の修行の姿とは言い難いですが、それでも笑顔で優しい言葉を心がけることは大事なのではないかと感じます。新年を迎えるにあたり「笑う門には福来たる」ということわざに込められた先人の想いをもう一度かみしめ、1日400回とはいかないまでも意識していきたいものです。
  娘が言うことを聞かない時に、「サンタさんではなく鬼が来るんじゃないの?」などと言ってしまう私は、色々な立場でまだまだ道半ばです…(2017.1)

大蒜

2018/11/28
 最近、熟成肉、熟成魚(「エイジングフィッシュ」と言うそうです)という言葉を見かけることが多くなりました。魚は種類にもよりますが、新鮮なうちではなく、時間をかけて寝かせることによって、より美味しくなるという考えです。寝かせている間にATPやADPという物質が分解されて、イノシン酸という「旨み成分」が出るという仕組みで、このイノシン酸が一番出ている時が「熟成した」状態であり、その時期を過ぎると腐ってしまうのだそうです。熟成方法そのものは非常にシンプルで、食材をいい状態で仕入れたら、簡単な処理をして低温で寝かせ、香りと旨味が最高潮に達した絶妙なタイミングで出すというものですが、そこが一番難しい部分でもあります。特に、熟成のピークを見極めるのは、ある一定の科学的根拠はあるにせよ、食材それぞれの様子を判断しなくてはなりません。製法は異なりますが、青森県には黒ニンニクというものがあります。こちらは、適度な湿度を保ち高温で2週間~4週間ほどかかり、最初の5日ほどはニオイが大変なのだそうです。
  どちらも、必要以上に手をかけませんが、しっかりと環境を整え、時間をかけじっくり頃合いを窺うことで、その素材の良さを引き出しています。
  さて、12月の徳目は「忍辱持久(にんにくじきゅう)」、「根気強く取り組もう」です。子育ても、食材を熟成させる方法と通じる部分があるように感じます。私は、子どもが失敗しないようにと先回りで手をかけてしまうことがしばしばありますが、手をかけすぎると、子ども自身の成長に繋がりません。環境を整えてあげ、時間をかけじっくりと向き合うことも大切なのではないかと感じます。かといって、放任してしまうとそれも逆効果です。子どもの成長する力を信じつつ、必要なタイミングで手を差し伸べる。大人の根気強さが試される場面なのだと感じます。
  忍辱で大蒜(ニンニク)を思いついた割りに、大蒜はとってつけたような内容であることが、この文章の熟成していないところです。(2016.12)

舞踏

2018/11/19
  「本当に頑張っている人は自分が頑張っている事に気づかない」
  「きむ」という詩人の言葉です。ある時期、おぼろげながら同じことを考えており、その時に出会った言葉だったため、非常に心に残っています。
  先日、お笑い芸人のキンタロー。さんが、社交ダンスの日本代表を決める大会で見事優勝を果たし、ニュースになりました。社交ダンスの経験のあるキンタロー。さんがどんどんレベルの高い大会へ出場していくという、とある番組の企画です。大学時代に社交ダンスを始めたキンタロー。さんは、メキメキ力を付け、日本代表戦で4位になるほどの実力者になります。大学卒業後はプロのダンサーとして一度は世界大会への出場資格を得るものの、家庭の事情や持病の悪化により、社交ダンスそのものを諦めお笑い芸人になりました。
  「自分が見たかった景色をもう一度見ることができたことに感動しています。こうやって信じて頑張ってたらこういう光を浴びることがあるんだな。」「深夜の練習まで頑張ってつらかったですけど。めちゃめちゃ楽しかったですね。」大会後のキンタロー。さんと、そのパートナー岸さんの言葉です。しかし、練習に励んでいる時は「自分は頑張っている」などと考える余地なく集中していた、もしくはその状況を楽しんでいたのではないでしょうか。だからこそ、最後までやり遂げることが出来るのだと思います。
  さて、11月の徳目は「精進努力(しょうじんどりょく)」、「最後までやり遂げよう」です。これからおゆうぎ会の練習が本格的に始まります。子どもの頃から上記のような取り組む姿勢を育てることは難しいことなのかもしれません。しかし、まずは一つの物事をやり通す事のすばらしさを体験し、そのことにより集中して取り組む姿勢やその状況を楽しむ心を育てるきっかけに出来ればと考えています。
  今月はオチが思いつかないのですが、いつも頑張っているから今回ぐらいはいいですよね…と、考える余地のある、頑張れない私です。(2016.11)

跳躍

2018/11/16
 週刊少年ジャンプという少年誌に連載されていた「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(通称【こち亀】)という漫画がついあります。40年間一度も休載することなく掲載し、単行本は200巻を数えニュースにも取り上げられていたので、ご存じの方も多いと思います。
  作者は、万が一のために数週間分の原稿をストックしていました。また、原稿は余裕をもって〆切前に必ず仕上げる徹底ぶりでした。そのため、東京23区のゴミ袋が条例により半透明となることをテーマとした回には、肝心の条例が実施直前に延期となってしまい、現実が漫画とそぐわなく、危うく原稿がボツになってしまうこともあったほどです。それだけ、休載することを避け、読者に作品を届けようと努力されていたことが見て取れます。そしてこの40年間休載無しという快挙は、作者の方はもちろん、スタッフみなさんの「読者に対する思い」が一致したからこそ、成し遂げられたことなのではないかと感じます。作者の方を中心とした、まさにチームプレーを象徴する漫画なのではないでしょうか。
  さて、10月の徳目は「同時協力(どうじきょうりょく)」、「お互いに助け合おう」ということです。今年度の運動会も保護者の皆様のおかげをもって無事終了することが出来ました。特に今年は、小学生のお兄さんお姉さんの力も借りることができ、ご家族皆様と職員の「子どもたちに対する思い」が結集したからこそ、子どもたちが遺憾なく力を発揮できたと思います。園でも、子どもたちが運動会で頑張った成果を誉めつつ、多くの人に支えられていることも意識できるよう、今後も努めていきたいと思います。
  中学校の修学旅行の際に「こち亀」で見たマニアックな観光スポットにどうしても行ってみたくて、「こち亀」好きな仲間と「協力」して担任の先生に許可をもらったことが懐かしく思い出されます。(2016.10)

口癖

2018/11/15
  教員をしていた頃、クラス対抗でゲームをしました。その内容は、一つのお題に対し学級担任とクラスの代表者がそれぞれ答え、互いに合っていればポイントというものです。そのお題の一つに「学級担任の口癖は?」というものがありました。私は、できるだけ生徒達に感謝の言葉を遣うようにしようと心がけていたつもりだったので「ありがとう」と答えました。しかし生徒の答えは「はい」でした。私はよく、話し始める時や話題を変える時に「はい、それでは~」といった具合に遣っていたそうです。代表生徒の答えに対し生徒達はそうだそうだとうなずいて大盛り上がり。一方、私の書いた答えには、先生は何を言っているんだ?と言わんばかりにキョトンとしていました。意識しているつもりでも、「ありがとう」という言葉は他の言葉に比べれば圧倒的に遣っていないのだなと実感する機会でした。
  9月の徳目は「報恩感謝(ほうおんかんしゃ)」「あらゆることをありがたく感じよう」ということです。日本人は口癖で、誰かを呼びかける際にも「すみません」と言います。しかし、それをそのまま英訳し、海外で「ソーリー」と言うと「何を謝罪することがあるのだ」と怪訝な顔をされます。日本人の謙虚な姿勢がネガティブな形で出てしまう部分であると思います。普段の生活でも「お手数おかけして、すみません」「ごめんね、手伝わせて」と遣いたくなってしまう場面が多くありますが、「ありがとうございます」「ありがとう」とポジティブな受け答えができれば、もっと豊かな人間関係が構築できるのではないかと思います。「あやまる」は漢字で「謝る」ですが、「謝」は、漢字が伝わってきた中国の「謝謝(シエシエ)」からも読み取れるように、そもそもは「ありがとう」の意味を持っています。私たち大人がもっと「ありがとう」の言葉を、子どもたちにはもちろん、周りの人たちにそれこそ口癖になるくらい意識的に用いることが大切なのかもしれません。
  妻に、「いつも呑みに出してくれてありがとう」と伝えようと思います。(2016.9)

自利

2018/11/12
 メジャーリーグ、マーリンズ(当時)のイチロー選手が、日米合算ではありますが、ピート・ローズのもつメジャー通算最多安打記録4256本を上回りました。また、メジャー通算の安打数も3000本目前で、連日ニュースに取り上げられていました。最近は多くの人が、選手としてだけでなく人間的にもイチローの立ち振る舞いに刺激を受けています。「小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています。」という本人の言葉が物語る通り、イチローは野球をするために日々の準備を怠らず、ひとつひとつのプレーを大切にしています。そして、「前向きに食事をし、前向きに買い物をした。何事も前向きに行動することが可能性を生む。」と、直接野球に関わらない時間も野球に繋がるよう意識しています。このような、イチローの野球に向かうこだわりは、一時期「自分主義だ」と揶揄する人も一部いたほど、どんなときも決して崩れません。「何年、野球をやっても勉強することがあるのです。」と自分が追い求めているものに対し、とことん真摯に向かうことで、ただ技術が上達するだけでなく、人間としても大きくなるのだと思います。そして、その姿に私たちは感動し、勇気をもらい、考えさせられるのだと思います。
  8月の徳目は「自利利他(じりりた)」「出来ることはすすんでしよう」です。本来の意味は「自らの悟りのために修行し努力し、他の人の救済のために尽くすこと。」であり、自利【自分の利益】とは自分の成長のために、広い視野をもって何事にも積極的に取り組むことだと思います。そしてそれが、いずれ周りのためにも繋がっていきます。当園の年長は、鼓隊やお茶、日本舞踊、英会話など様々な取り組みをしていますが、これらはただ技術を身に付けるためではありません。鼓隊であれば、仲間と音を合わせることで協力する大切さに気づき、お茶であれば、作法を通して相手への思いやりを感じ取るきっかけとすることを一番の目的としています。ひとつひとつの取り組みを通して、周りとの豊かな繋がりを育てていけるよう、これからも取り組んで参ります。
  昨年度から500円貯金を始めました。たまに貰う500円玉のおつりをコツコツ貯め、いつかとんでもない額にしようと始めたのに、意図的に500円玉のおつりがくるように支払いしてしまう、コツコツ続けられない自分がいます…(2016.8)

蒔種

2018/11/08
  「収穫には立ち会えないかもしれないが出来るだけ多くの種を蒔こう」
  あるドラマを見た際、木材問屋の女主人が「木材とは、今植えたものではない。40年50年前に植えたものが育って商品になる。だから植えた時には自分の利益にならない。それでも、40年後に生きる人のことを思って植えている。次に生きる人の事を考えて、暮らしなさい。」と主人公に伝えるシーンがありました。その時に「収穫には~」の言葉をふと思い出しました。私がこの言葉を知ったのはナカムラミツルという詩人が発表した作品集の題名でした。その後、この言葉の出所を調べてみると、旧ソ連の元大統領ゴルバチョフの言葉であるとされていました。
  女主人やゴルバチョフ氏の言葉は保育に必要な思いであると感じます。子どもたちが大人になった時のことを見据え、たとえすぐに結果に結びつかないものであろうとも、沢山の可能性を根気よく育てていくこと。目の前の変化に目がいきがちですが、大事なのはその先にあるということ。私たち大人が忘れてはならない事なのだと思います。
  7月の徳目は「布施奉仕(ふせほうし)」「誰にでも親切にしよう」ということです。「親」には「身近に接する」「切」には「行き届く」という意味があります。つまり親切とは「身近に寄り添い行き届くようすにる」というのが本来の意味です。これを私自身の子育てに焦点を絞ってみると、子どものためと言いつつ、実は自分が楽になるために言ってきたことも少なからずあるのではないかと考えされられます。目先の自分の都合ではなく、子どもが成長するにあたりどんな経験が大切なのか、それが大人にとっては面倒なことであろうとも、向き合う覚悟をもつことが「親になる」もしくは「大人になる」という事なのではないかと改めて感じます。
  息子が生まれた時に植えた杏の木にたくさん実がなりました。収穫して杏酒にし、息子達が二十歳になるまで漬けておけるような大人になろうと思います。でも、時々味見は必要ですよね。 (2016.7)

活性

2018/11/01
 「はなまつり」というお釈迦様の生誕をお祝いする仏教行事があります。お釈迦様は、お生まれになられてすぐに七歩歩き、右手で天を左手で地を指さして「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」とおっしゃったと言われています。この「天上天下唯我独尊」、現代では「自分が一番偉い」といったような、尊大な意味として捉えている方も多いのですが、本当は「私たちそれぞれは、この世界中にどこを探しても他に代わりのいない尊い存在である」という意味が込められております。子どもたちには少し難しい内容であるため、花まつりの日には、本園の保育目標である「明るく」「正しく」「仲よく」に繋がるような内容でお話しをします。「明るく」生活することは、自分の命を輝かせることに、「正しく」生活することは周りの命に気を配ることに、そして「仲よく」生活することは互いの命を大事にすることに繋がります。これこそ「天上天下唯我独尊」を表しているものであると感じます。
  6月の徳目は「生命尊重(せいめいそんちょう)」です。「命を大切にしよう」ということですが、子ども達にとって「命を大切に」という言葉だけではピンときません。そして私たち大人もこのことを説明する時、「食べ物を粗末にしてはいけない」「生き物にいたずらしてはいけない」など「~してはいけない」という、どちらかというと後ろ向きな思考を思い浮かべがちです。しかし、非常に難しいことではありますが、より「活かす」視点で命と向き合うことが大切ではないかと感じます。
  仏教保育ならではの良さを生かしながら、子どもたちがイキイキと自分の命を輝かせられるよう、そして自分と同じくらい周りの命も輝かせられる人になれるよう、これからも保育に取り組んで参りたいと思います。
  私が少し肉付きがいいのは、「食べ物を粗末にしてはいけない」と考えているからです…と、苦しい言い訳はやはり後ろ向きな思考になってしまいます。(2016.6)

作法

2018/10/24
  りんご組ではお茶のお稽古があります。ほとんどの子どもたちがお抹茶を「おいしい」と飲み干しており、終始和やかに過ぎていきます。そのなかで、毎回唯一子どもたちが混乱するのは、お茶室の出入りの仕方、いわゆる「作法」です。子どもたちにとって、「どちらの足からお茶室に入る」とか「畳の縁は踏まない」などは、普段は気にしたことのない動作のため、足がおぼつかなくなる子もちらほら。それでもひとつひとつゆっくり覚えようとする様子は非常に微笑ましいものです。

 ところで、子どもたちにとってはもちろん、大人にとっても慣れないと難しい「作法」ですが、そんな作法はなぜ必要なのでしょうか。「それがルール」と捉えると非常に堅苦しいものに感じますが、「相手への思いやりが形になったもの」と考えるとまた違った見方が出来るものと思います。子どもたちにとって、そこまで思いを巡らせることは難しいことかもしれませんが、形式ではなく、心意気を少しずつでも伝えていければと感じました。
  5月の徳目は「持戒和合(じかいわごう)」です。「きまりを守り、集団生活を楽しもう」ということです。「戒」とはもともと「よくない事態に備えて気を引き締める」ことであり、「良い方向へ進むようまわりに気を配る」ことにもつながります。みんなが気持ちよく生活するためにどんな気配りが必要かを考え、行動することが「戒を持つ」ことに他なりません。近年「ルールにはないから」もしくは「それがルールだから」と、相手の思いを無視して自分の都合の良いように「きまり」を解釈したり利用したりすることによるトラブルが、世間で増えているような気がします。きまりのあるなしを議論する前に、相手への思いやりがあるかないかを判断することが大切なのではないかと感じます。そもそも、「きまり」もお互いが気持ちよく生活するために出来たものなのですから。
  きまりではないですが、「普段はビールを1日1本まで」を明日から頑張ってみようと思います…。(2016.5)

傾聴

2018/10/23
 近年、コミュニケーションの技術として「コーチング」という方法が注目を集めています。コーチングと聞くと、スポーツの分野などにおいて監督が選手を教え導く、すなわちティーチングをイメージされるかもしれません。しかし、「答えを与える」ティーチングに対しコーチングとは「自ら答えを作り出すサポートをする」という方法です。その基本となるのが「聞く」ということです。そしてこの「聞く力」は相手の力を引き出させるだけにとどまらず、自分自身の成長にも繋げられるのではないかと感じています。「話す力」の重要性が説かれている昨今、「聞く力」にも注目していきたいものです。
 4月の徳目(より良く生きるための基本となるもの)は「合掌(がつしよう)聞法(もんぽう)」「敬う心を持って人の話を聞こう」という意味です。 園長に就任してから、園児の前で話をする際には本園の保育目標である「明るく」「正しく」「仲良く」を伝えてきました。話す機会は月に1、2度くらいのものなので、それほど多いわけではありません。それでも子どもたちは、2、3度目にはその3つのお約束を覚え、「お約束は何?」と尋ねると声をそろえて答えることができ、子どもたちの聞く力に驚かされます。きっと素直な心で聴いているから覚えも早いのではないでしょうか。頭の中で話の流れを予測してしまうことで、正確に話を聞いていないことが時々ある私は、子どもたちの無垢な姿に、嬉しい半面、自分自身に対する恥ずかしさを感じてしまいます。聞く力があるということは、それだけ心が育っている、もしくは素直な証拠なのだと思います。
 コーチングの理論を踏まえて考えると、私の方が子どもたちに引き伸ばしてもらっているのかもしれません。(2016.4)

光明

2018/10/17
 一人暮らしをしていた頃、部屋が殺風景だったので、室内で育てられる小さいひまわりを7つ購入したことがあります。日中は留守にすると部屋が暗くなってしまうので、窓の桟に置くことにしました。すると、ひまわりは光を求め、7つとも窓側を向いて伸びていきました。せっかく、味気ない部屋を少しでも変化させるために購入したのにこれでは逆に惨めになると思い、ある日から、水を与える時に「こっちを向け~」と念じるようにしました。すると数日後、7つのうち3つがこちらを向きかけていることに気づき、正に念じれば花が開くんだなと感動したことがあります。しかし後に、ひまわりは必ず太陽の方向を向くとは限らないことを知りました。「念ずれば花開く」なんて少し格好良いことを考えていたことに恥ずかしくなり、軽くショックを受けたのを覚えています。

 一方で、ひまわりを部屋側に向けさせて喜んでいた頃のことをよくよく振り返ってみると、その当時悩んでいたことや仕事でうまくいかなかったことが、少しずつ解決に向かっていたことにも気づきました。前向きな言動をすることが周りの環境を良い方向へ変える力もあるんだと、実感した瞬間でもありました。
  さて、3月の徳目は「智慧希望(ちえきぼう)」「希望をもち、楽しく暮らそう」という意味です。どんな環境にあっても全てのものに光を見い出す力を仏教の言葉で「智慧」と言います。楽しく暮らすためには希望をもつことが大切で、希望をもつためには、どんな状況からでも前向きになれる力が必要です。子ども達は進級や進学を控え、期待に胸を膨らませる反面、不安に感じることや思い通りにいかないこともあると思います。それでも、希望に満ち溢れた新年度を迎えられるよう、職員一同大事にお子様達と過ごしていきたいと思います。(2016.3)